書籍紹介「健康はシモのほうからやってくる」 藤田紘一郎 著

健康はシモのほうからやってくる
藤田紘一郎 著 ISBN978-4-88320-614-8

地球が誕生してから脈々と生命は進化を遂げてきたわけですが、高度な脳を持ってしまった私たち人間は、病気、寿命などをはじめ、健康問題について悩み苦しむことになりました。

日本は世界でもトップレベルの医療技術を持ち、長寿であることが自慢の国ですが、息を引き取る直前までいきいきと自立して生活しているかというと、実際は多くの人が寝たきりになったりと、身体が不自由になる期間を長く過ごしていて、介護の問題も深刻化しています。

著者が長年にわたり行ってきた研究は、主に免疫と腸内細菌についてです。この研究は「下(シモ)」という言葉と切り離すことができません。

「下」とは、下半身や地べたや腸や排泄などのことであり、ふだん私たちの会話におおっぴらに登場することのない世界です。しかし、世の中は美しいものばかりで構成されているわけではなく、人間も「下」の世界と共存して初めて生きることができるのです。

そして、本書で詳しく述べられていますが、私たちが目指している「健康」「長寿」は、実は「下」がカギを握っていたのです。人生を豊かに生きるヒントはここにあると著者も70歳を超えてやっと気づいたと素直に告白しています。

地べた、腸、便、性交などの話は、お世辞にも上品な話題とは言えなくないのですが、これらを見て見ぬふりをしているのは、楽しく健康に生きることから目をそむけているのと同じことです。「下」の世界は楽しく豊かで奥深く、すべての人、特に中高年の方に元気と勇気を与えるでしょう。

シモの世界を見直して「健康長寿」を追求する!

2014年7月10日 9:25  カテゴリー:書籍紹介

書籍紹介「これでもがん治療を続けますか」 近藤 誠 著

これでもがん治療を続けますか
近藤 誠 著 ISBN978-4-16-660966-6

これまで、多数のがん患者を診てきた著者の特徴はおそらく、一般向けの著作で目新しい主張をしたことにあります。つまり、
・臓器を摘出する手術は不合理
・治療が必要な場合には臓器温存をはかるべき
・肺がんや胃がんなどの「固形がん」に抗がん剤は無意味・有害
・健康なのにがん検診や人間ドックなどを受診する人は寿命を縮める
・がんは、どこかに臓器転移がひそんでいる「本物のがん」とひそんでいない「がんもどき」の二種にわかれる。
・がんもどきは放置しても転移しない
・本物のがんは放置したほうが長生きするものが多い
などです。

がんに関する社会通念とかけ離れた主張が多いので、もしこの考えが広く社会に受け入れられると、医者、医療機関、製薬会社、機器メーカー、厚生労働官僚からなる、がん治療ワールドが崩壊することになるのは見やすい道理です。著者にとって真に大切なのは、主張内容に間違いがないことと、読者にとって分かりやすいかどうかでした。

人々が理解できなければ、いつかがん治療の犠牲者になってしまいます。著者による多くの著作のうち『患者よ、がんと闘うな』が理論書であるとすれば『がん放置療法のすすめ』は実証の書であるといえますが、それらの内容を含めて長年著者が主張したことを本書では、よりわかりやすく解説されています。

日本のがん検診・治療は患者ではなく医者のために行なわれているーーーこれが著者の最終結論。“最新療法”に騙されてはいけない。命と健康を守るには断片的な情報にすがるより、がんの基本的な仕組みを理解する方がはるかに大事だと、わかりやすく説く。

早期発見・早期治療は、あなたの寿命を縮めるだけ!!

2014年7月3日 8:54  カテゴリー:書籍紹介

書籍紹介「血管を“ゆるめる”と病気にならない」 根来秀行 著

血管を“ゆるめる”と病気にならない
根来秀行 著 ISBN978-4-413-04424-0

私たちの体にくまなく張り巡らされている血管は、つなげると地球を2周半する長さになる人体最大の器官です。それほど存在感のある血管ですが、普段は血液が流れる様子を目にすることはありませんし、存在を感じることもありません。しかし、ひとたび血管にトラブルが起こると、重篤な病気を引き起こします。昨日まで元気だった知人が急に亡くなったと聞いて驚いたことはありませんか?その多くは脳梗塞や心筋梗塞などですが、これは血管が詰まったり切れたりすることが原因なのです。

また、認知症は脳の毛細血管が詰まることによっても起こりますし、糖尿病の3大合併症である網膜症、腎症、神経障害も、毛細血管などの細い血管に傷害が起こることが原因です。近年の医学研究により食事だけでなく睡眠や運動といった生活習慣も血圧や血糖値に大きな影響を与えることがわかってきました。

では、血管に良い生活習慣とは、どのようなものなのでしょうか?そのキーワードは血管を「ゆるめる」ことです。もちろん、血管は手足を動かすように自分で直接コントロールすることはできず、そこにはちょっとしたコツがあ必要です。詳しくは本書の中で説明されていますが、私たちの血管は自律神経の働きによって拡張や収縮がおこなわれています。そのため、自律神経を整え「夜」に副交感神経を高めることがポイントになります。また、自律神経以外にも、血管の健康と関連する要素があることがわかってきました。

それが、体内時計や時計遺伝子、長寿遺伝子などです。私たちの体に備わった、これらの仕組みをきちんと働かせるためにも、日頃、どのような生活を送るかが重要です。本書では血管というものの本質を理解して、それを日常に応用するコツが多く示されています。

血管若返りのヒントは「夜」の過ごし方にある!

2014年6月26日 9:11  カテゴリー:書籍紹介

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