書籍紹介「子どもを呪う言葉 救う言葉」出口保行 著

「子どもを呪う言葉 救う言葉」
出口保行 著 ISBN978-4-8156-1653-3

1万人の犯罪者・非行少年を心理分析してわかったこと。それは、虐待や育児放棄、貧困といったわかりやすい問題だけが、犯罪や非行につながるのではない、ということ。実は、親がよかれと思って投げかけた言葉が「呪い」となって子どもを思わぬ方向に導いてしまう。心理分析で重要なのは、客観的事実のみならず、本人がどうとらえたかという「主観的現実」です。親は「確証バイアス」に陥りやすいので、意識して自分とは別の考え方を知る努力が必要です。また、方針を修正するときは、その理由を本人に説明しないと、最も重要な親子の信頼関係は築けません。

1.「みんなと仲良く」……個性を破壊する
「個性を抑える」というメッセージになることがあり、自己主張をしないで、周囲の反応を気にする生活は、自己決定力を弱めます。合わない人に合わせる必要はないし、仲良くする必要もなく、「心理的距離のとり方」を学び、当たり障りなく付き合えばいいわけです。

2.「早くしなさい」……先を読む力を破壊する
小さい子どもはみな事前予見能力が育っていませんから、なぜ急がなければいけないのかわかりません。急ぐ必要性を説明されれば、序々に自分で時間を見ながら動けるようになります。

3.「頑張りなさい」……意欲を破壊する
意欲(やる気)は自分の内側から出てくるもので、他者が植えつけることはできません。「頑張って」と言うなら、具体的に何をどうすればいいのか示すこと。また、目標を小刻みにし達成感を味わせたり(スモールステップ学習)、プロセスを褒めることで「動機づけ」にもなります。その際には「アンダーマイニング効果」に留意すること。

4.「何度言ったらわかるの」……自己肯定感を破壊する
自己肯定感は、他者との比較ではなくありのままの自分の存在に価値あると認め尊重できる感覚です。「何度言ったらわかるの」はおまえはダメだというメッセージになります。

5.「勉強しなさい」……信頼関係を破壊する
人は行動を強制されると、それに反発したくなるもの(ブーメラン効果)。「勉強しなさい」とただ伝えるのではなく、勉強の面白さを伝えることが大事です。また、親子で話題が勉強にかたより過ぎていると、それ以外の話題を子どもは避けるようになり、親子の信頼関係は破壊されます。

6.「気をつけて」……共感性を破壊する
「気をつけて!」と何でも制止すると、子どもは経験のチャンスを失います。経験はポジティブな面もネガティブな面もあり、失敗して落ち込んだりしますが、それが、成長の糧なのです。過保護・過干渉によって、人とのさまざまなリアルなコミュニケーションから育つ共感性が破壊されます。

「よかれと思って」は親の自己満足?
その子育て、一度点検してみましょう!

2024年3月21日 9:04  カテゴリー:書籍紹介

書籍紹介「自律神経の科学」鈴木郁子 著

「自律神経の科学」
鈴木郁子 著 ISBN978-4-06-526716-5

病院に行くほどの症状ではないにしても、ちょっと体がだるいな、体調が悪いな、なんだか気持ちが落ちつかないな、などと感じることは、よくありますね。そんなとき、自律神経が原因かもしれない、ということをよく聞きます。
Ⅰ 自律神経系
あらゆる内臓の情報を脳に届けたり、全身の血管に分布し、それらの機能を調整しています。
1.分類
(1)求心性神経の内臓求心性線維
求心性線維は、末梢(各器官)から中枢(脳・脊髄)へ情報を運ぶ神経
(2)遠心性神経の交感神経と副交感神経
遠心性神経は、中枢から末梢に情報を運ぶ神経
(3)腸管神経
中枢神経系でも末梢神経系でもなく、脳や脊髄につながっていないにもかかわらず、構成する独自の感覚神経と運動神経により腸の蠕動運動を起こす神経

2.特徴
自律神経系の大きな特徴は「二重支配」と「拮抗支配」の2大原則
(1)二重支配
ひとつの臓器に交感神経と副交感神経の両方がつながっている。
(2)拮抗支配
ひとつの臓器に対して交感神経と副交感神経が相反する作用を示す。
(3)二重支配の例外(交感神経だけで調整)
汗腺、副腎髄質、皮膚の血管などは、交感神経だけで調整される。
(4)拮抗支配の例外
・唾液腺は交感神経も副交感神経も唾液を分泌する。
・涙腺は交感神経と副交感神経が協調して涙を分泌する。

Ⅱ 自律神経症状の特徴
1.自律神経症状は内蔵症状ともいわれ、心と身体が関わっている。
2.循環器系の自律神経症状にはめまい、ふらつきなど、消化器系の症状には下痢、便秘など、泌尿器系の症状には頻尿などがある。
3.自律神経失調症の原因はよくわかっていない。ストレス、生活習慣の乱れ、薬の過剰摂取で症状が起こりやすい。
4.自律神経の受容体に作用する薬は、全身に影響する可能性が高い。
5.自律神経活動の調整は意思によってある程度可能である。たとえば体を動かすと交感神経活動を、リラックスすると副交感神経活動を高められ、自律神経のバランスをとることで症状を改善できる。
6.現代社会は利益や効率を求めるあまり交感神経活動を高めすぎ、心身の不調を招いている可能性がある。
7.よい生活習慣の継続が自然治癒力を高め、病気の予防につながる。

「整いたい」あなたへ。自律神経が、心身を巧みに調整している!!

2024年3月7日 9:02  カテゴリー:書籍紹介

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