書籍紹介 「産科が危ない」-医療崩壊の現場から- 吉村泰典 著

産科が危ない -医療崩壊の現場から-
吉村泰典 著 ISBN978-4-04-110454-5

毎年、8,000人の医師国家試験合格者が誕生する。その一方で、一般企業ならば定年退職を迎える60歳を過ぎても、現場で医療に携わる医師が増えてきているので、日本の医師数は右肩上がりになっていることがわかる。この様に、医師が増加しているにも関わらず、産婦人科医は年を追うごとに減り続けているという不思議な現象が起きている。

その主たる原因はか過重労働と医療訴訟の多さにある。以前よりも改善されたとは言っても、現在でも月の勤務時間は平均200時間近くに及び、特に大学病院や国立病院では、月平均211時間に達している。また、当直はどの診療科よりも多く、内科や外科の2倍近い約6日に及んでいる。これらの数字は、日本産科婦人科学会への新入会員数が400~500人(2004~2005年は200人以下)に増えた最近の数字である。この様な過酷な勤務実態であれば、現役の産婦人科医は休めず、さらに若い医師たちはとても産婦人科を選ぼうとは思わないだろう。

もう1つ産婦人科医を避ける原因が訴訟の多さで、2007年の最高裁判所の資料によると産婦人科の民事訴訟の件数は、医師1,000人あたり16.8件である。これは、リスクが高いと思われている外科の約3倍、内科や小児科の6倍から8倍もの高さである。日本の周産期医療が素晴らしすぎるために「赤ちゃんは無事に産まれるのが当たり前」という出産に対する安全神話ができてしまっているのである。だから、妊婦が死亡したり死産だったりすると、なにか医療過誤があったのではないかと考えられ、その事が民事訴訟の多さにつながっている。

さらに、産婦人科医が不足する別の原因があり、35歳以下の産婦人科医では女性の割合が60%に達し、男性医師に比べて、女性医師の離職率の高さです。

この様な現状を改善するために、著者(日本産科婦人科学会前理事長)は、学会への新入会員の獲得と同時に、産婦人科医が働きやすい環境整備を喫緊の課題として具体的な制度設計の提案とその実践を強調されています。

2013年5月23日 9:21  カテゴリー:書籍紹介

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