書籍紹介「食べる量が少ないのに太るのはなぜか」 香川靖雄 著
食べる量が少ないのに太るのはなぜか
香川靖雄 著 ISBN978-4-344-98369-4
「小食にしているのになぜ痩せないの?」と不思議に思うことはないだろうか。しかし、その疑問がすっきり解決する出来事が訪れました。それが「時計遺伝子」の発見です。時計遺伝子については本書で詳しく述べられていますが、ひとことで言えば「人間の身体のなかに備わっている時計」のことです。朝、目覚めて、昼間、活動し、夜になると眠るという人間の一日のサイクルも時計遺伝子が予測して準備しているために起こっています。
例えば、時計遺伝子は日の出を予測して、その数時間前から睡眠のホルモンを減らし、活動に必要なホルモンを増加させます。ですから、みなさんは起きてすぐに活動できるのです。
この発見により、同じ食べ物であっても、食べる時間によって食べ物の吸収率や代謝など身体への影響に大きく差が出ることがわかりました。特に重要な鍵を握るのが朝食で、なんと朝食を食べない人は、食べている人の5倍も太っていることが明らかになりました。つまり、朝食で発する熱量は夜食の4倍大きいことも明らかになりました。つまり、朝食をとると活動のエネルギーに使われ、代謝も上がり太らないのですが、遅い時間の食事では大半が脂肪に変わるので想像以上に太ります。もちろん、食べる時間だけでなく、食べる速度や順序も痩せるうえで大切です。
このように、本書では一日のうちで、どのような量比、速度、順序で食べるのが痩せるうえで効果的かを、時計遺伝子をもとにした「時間栄養学」の立場から述べられています。
簡単に痩せるコツとして例えば(1)朝食を抜くと筋力が減る (2)朝食をとると脂肪分を分解するミトコンドリアが増える (3)午前10時から午後4時までは何を食べても脂肪になりづらい (4)糖質ダイエットは寿命を縮める等が示されています。 82歳で病気知らず、いまも現役で学生を指導する女子栄養大学の副学長が、時間を活かした画期的なダイエット法を伝授します。
朝食を食べない人は5倍太る!!
2015年3月12日 8:43 カテゴリー:書籍紹介
書籍紹介「病気を治せない医者」 岡部哲郎 著
病気を治せない医者
岡部哲郎 著 ISBN978-4-334-03840-3
現代医学、すなわち西洋医学は治療が苦手ーーー。
現代医学では、治療法のほとんどが対症療法にすぎず、死ぬまで薬を飲み続けて体をコントロールしていくことしかできない。
一方、類ある代替医療のなかで、今、世界的に脚光を浴びているのが中国伝統医学である。この医療は、患者の心身すべてを診る全人的な治療、及び「根治治療」が可能だという特徴を持つ。著者は縁あって西洋医学と中国伝統医学の両方を学ぶことができた。西洋医学とまったく別の発想を持つ医学には、別の治療法が存在する。
代替医療という西洋医学より劣ったものとか、気休め的なものとか、場合によっては科学的根拠のない怪しいものと受け取られがちだが、そんなことはない。少なくとも「根治療法」という点では、中国伝統医学は西洋医学より優れていると著者は確信を持って主張する。
だからといって、中国伝統医学は万能でがんも治せると言うつもりもない。手術が有効ながんであれば手術が治療法の第一選択となることは言うまでもない。また、外傷、救急救命、臓器移植や細菌感染症などの分野は西洋医学の方が断然優秀である。
このように、それぞれの医療には得意、不得意があり医療といえば西洋医学しかないと思っている人が多いが、そうでないことを知ってほしい。著者は二つの医学を比較し、特にがん検診、高血圧、高脂血症、子宮頸がんワクチン、高齢者医療、うつ病などの現代医学が抱える問題を俎上に載せながら患者にとってベストな医療の選択とは何かを示しています。
真の医療を問う!!今、世界的に注目される「心身一如の治療法」
2015年3月5日 8:30 カテゴリー:書籍紹介
書籍紹介「牛乳は子どもによくない」 佐藤章夫 著
牛乳は子どもによくない
佐藤章夫 著 ISBN978-4-569-82166-5
何を飲もうと勝手ではあるが、牛乳は単なる飲み物ではない。ミルクという白い液体は小さく生まれた哺乳類の子どもを速く大きくするために母親が分泌する成長促進剤である。しかも、最近の牛乳は妊娠しているウシから搾られていて、女性ホルモンの含有量が多い。たとえ愉しみのために口にするにしても、できるだけ少量にすべき代物である。それなのに日本政府は法律で児童・生徒に牛乳という特定の食品を強要してきた。
牛乳に成長促進作用があるのは、牛乳の飲用によって細胞分裂を刺激するインスリン様成長因子ー1(IGF-1)が血液中に増えるからである。下垂体前葉が分泌する成長ホルモンは、それ自身が細胞分裂を刺激するだけでなく、肝臓などでIGF-1の産生を促すことによって間接的に成長促進作用をもたらす。成長ホルモンそのものはヒトとウシで異なるが、IGF-1はヒトとウシで同一である。ミルクに含まれているIGF-1は細胞の分裂増殖が最も盛んなときにその力を発揮する(すなわち、子どもでは乳児期と思春期。大人では癌に罹ったとき)だから、離乳期を過ぎた人間は牛乳などを飲んではいけないのである。
酪農家は、毎日の牛乳生産量が大きく変わらないようにするため、妊娠していない牛、妊娠前期の牛、妊娠中期の牛および妊娠後期の牛の4種類の乳牛から搾乳する。従って、4分の3(75%)は妊娠牛から搾乳したものになる。妊娠すると、子宮内に胎児を保持するために、血中の卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の濃度が高く、ミルクは血液から作られるから、妊娠中の乳牛から搾ったミルクが女性の乳癌と男性の前立腺癌の最大の誘因であると考えている。また、牛乳にはカルシウムが豊富に含まれているが、骨粗鬆症は、牛乳をたくさん飲む欧米諸国に多い事実も指摘する。
牛乳はすばらしい飲み物である。ただし、仔ウシにとって。ここに昨今の牛乳問題の本質がある。
2015年2月19日 9:00 カテゴリー:書籍紹介
